私の右手に、シュウの左手が微かに触れた。
そんな小さな刺激でも、私の胸は高鳴り、ぞわぞわと粟立つ感覚が全身に走る。
ああ好きだ、
シュウのこと――――
「シュウ……好き」
意識せず言葉がこぼれた。
シュウは酷く驚いて目を見張る。
「コト、僕は……」
戸惑いながらも言葉を繋げようとするシュウを、「いいの、わかってるから」と遮って全力で微笑んだ。
「シュウは私に、ささやかだけど大きな幸せをくれた。
だから、私はシュウが好き、大好き。
報われなくてもいいの、ただ好きでいられればそれで。
シュウを想うだけで幸せだし、それに……
シュウのことを大好きな自分が、私も大好き」



