「恋人か誰かと間違えたの?
ひっどいなぁ。
私の身体って、そんなに女っぽくないかなぁ……」
冗談めかして言ってやる。
私の方は平気だよ、と伝えたかった。
シュウは、可笑しそうに声をもらして笑うと、
「そんなわけ……
あるかな?」
冗談で返してきた。
拗ねたふりをして、ブゥと思い切り膨れて見せた。
「嘘だって。
コト……オッパイ大きいね」
シュウは笑顔のままそう言い、視線を私の胸元へ落とす。
途端、自分の今の格好を思い出して顔が熱くなる。
半分近くバスタオルからはみ出した二つの膨らみを、大慌てで交差させた両手で隠した。
「着る服、貸して?
持ってる着替え、雨で全滅だったから」
高鳴る鼓動を意識しながらも、必死に平静を装って伝えた。



