「シュウが苦しんでたなんて、全然知らなかった。シュウはいつもいつも、私の心配ばっかりで。だから全然知らなくて。
もしかしたらシュウは、楽になれたのかもしれない。でも残された私たちは? 私たちはどうすれば……」
「琴子ちゃん、最期までシュウの傍に居てあげて。だってあなたたちは、愛し合っていたんでしょう?」
そう言われても、別に驚かなかった。ああ、やっぱり、シュウのお母さんも気付いていたんだって、なんだか妙に納得した。
「イケないことってわかってた。でも、自分の気持ちを抑えきれなくて。シュウのこと、どんどん好きになった。止められなかった」
言い訳をつらつらと並べる私を胸に抱いたまま、彼女は震える背中を優しくさすってくれた。
「もういいの、いいのよ。もう誰も苦しまなくていいの」
彼女は呪文でも唱えているみたいに、ボソボソと小さく呟いた。
それはまるで、
自分自身に言い聞かせているみたいだった。
もしかしたらシュウは、楽になれたのかもしれない。でも残された私たちは? 私たちはどうすれば……」
「琴子ちゃん、最期までシュウの傍に居てあげて。だってあなたたちは、愛し合っていたんでしょう?」
そう言われても、別に驚かなかった。ああ、やっぱり、シュウのお母さんも気付いていたんだって、なんだか妙に納得した。
「イケないことってわかってた。でも、自分の気持ちを抑えきれなくて。シュウのこと、どんどん好きになった。止められなかった」
言い訳をつらつらと並べる私を胸に抱いたまま、彼女は震える背中を優しくさすってくれた。
「もういいの、いいのよ。もう誰も苦しまなくていいの」
彼女は呪文でも唱えているみたいに、ボソボソと小さく呟いた。
それはまるで、
自分自身に言い聞かせているみたいだった。



