シンクロニシティー





結局、レイジの――じゃなくてルミコのマンションへ連れて来て貰った。

朝にはルミコが仕事から帰って来るから、そんなに長いことは居られないけど。



ピンク系で統一された家具や装飾。いかにも女性の部屋という感じだ。


よくよく見てみたらば、レイジが一緒に住んでいる気配が全くない。今まではここを訪れても、ただレイジに抱かれるだけで、そんなことは気にも留めなかったけれど。


何も考えず、見ようともせずに。

多分、何に対しても興味無かったんだ。ただ寂しさを埋めることだけに精一杯で。そんな自分だったことに今更だけど気付く。



「レイジは……本当にここに住んでるの?」

「何? 今更」


レイジがまた困ったように苦笑して聞き返す。



「だって、レイジのもんが全然見当たらない」

「ああ……クローゼットん中には、一応俺の服とか入ってっけど? だってほら、俺、居候だから」


そしてクシャリ、あどけない笑顔を見せた。