シンクロニシティー

「俺は親いねぇから良くわかんねんだけど、自分の子どもが可愛くねぇ親なんて、いねんじゃね?」

言ってレイジは、眉根を微かに寄せて困ったように笑う。


「それに、そいつがほんとに死んだのかどうかもわかんねんだろ? もしかしたら、ただの傷害かもしんねぇじゃん」



例え傷害で済んだとしても、私が神崎に、意識が跳ぶほどの重症を負わせた事実は消えない。


だとしたらあの人たちは、私を激しく責めて、激しく罵って……。

挙句、勘当されるってオチだ。



もう嫌だ。これ以上傷付くのは。

どこか、誰も私を知らないどこかに行きたい。


できればシュウと二人で。

でもそんなのは絶対に叶わない。



くだらない夢物語だ。