シンクロニシティー

「え?」

何のことを言われているのかさっぱりわからなくて、雪枝さんをポカンと見詰めた。



「私はあなたの味方なんかしてない。する訳ないじゃない。あなたのこと大っ嫌いなんだから」

雪枝さんは少しも躊躇うことなく言い切った。



「じゃあ……どうして……」

「腹が立ったからよ。あんな低能な嫌がらせ、見てるこっちまで気分悪い。不愉快なの。それを見ないふりして黙ってるなんて、そんなの自分自身が許せないの」


ああ、そうか。こうなる以前、このクラスで私のことを露骨に嫌っていたのは、そう言えば雪枝さんただ一人だった。今は全員に嫌われちゃったから、そんなのすっかり忘れていた。



「私はあなたが嫌い。何に対しても無関心。その癖、寂しがり屋のかまってちゃん。自分が一番可愛くて、一番可哀想。悲劇のヒロインぶって自分に酔ってるとこなんか、本当に嫌い」


酷い言われ様だ。いくらなんでも酷過ぎる。