しゃがんで、ドアの横の壁にもたれてジッとしていた。
もうかれこれ３０分近く経つかなぁ。
こんなことなら、携帯電話の番号だけでも交換しておけば良かった、とか。
自分勝手に思ったり。
足が痺れて来ちゃったよ。
そろそろ立ち上がろうかなぁと思ったその時――
ガチャリ、荒っぽい音が響き、ドアが勢いよく開いた。
中から飛び出して来たのは当然のごとく、シュウ。
何だ、居たのか。
寝ていたのかな。
「うわっ！ ビックリした」
私に躓きそうになって前のめりになるも、何とかその場に踏み止まったシュウは、障害物である私を見下ろして目を見張った。
