シンクロニシティー



 生徒指導室は一階だ。
 引かれたカーテン越しに窓に腕を突き立て、一筋の細い隙間から覗く運動場をぼんやり眺めていた。


 陸上部が高跳びの練習をしている。
 青春しているなぁ……と、すぐ目の前の光景なのに、自分にはまるで無縁の世界だからか、物凄く遠くに感じた。


 背後からスカートを捲り上げられ、下着も乱暴にずり下げられた。

 そうして、神崎自身が私の中に入って来た。
 と同時に、神崎の上体が私の背中にのしかかり、その圧に、私の肘は自然に折れ、顔と胸が窓にピッタリと押し付けられた。



「なぁ、矢野内。いい加減、俺のもんになれよ」

 荒い呼吸の合間に、神崎が耳元で囁く。

 背後から幾度となく突き上げられ、私の呼吸も乱れるけれど。
 苦痛でしかないこの行為に、快楽など微塵も感じられず、意識せずとも眉根に力がこもる。