十字架に鎖を




俺は驚きと焦りで、一歩も動けない。


「私は…琉の“餌”だから。」


珠妃の目は、今にも泣き出しそうなぐらいに潤んでいた。


「…ごめん。」


まっすぐに珠妃が見れなくて、うつ向く。