「―――さまぁ、――子様ぁ!」



すると、頭上から低く透き通る様な声が聞こえる。



え、上!?



上は空しかない。



あるとしたら、近くの家の屋根だけだ。



こんな状況なのに上を見たい衝動にかられる…。