「ったく…

とにかく、俺には関係ない。」


バッ、

少女の手を振りほどいた。


「あ…」

「じゃあな。」

「もう何日も食べてないんです。」


「そうか。

無理なダイエットはリバウンドのもとだから気を付けろよ。」

「ダイエット中というわけじやありません。」


「あっそ。」




幸大はその場を後にした。




が…再び駅裏。


「おい、家出少女。」

「また来たんですか?

私が恋しくて。」


「ほらよ。」

「ハンバーガー?」

「なんとなく、多く買ったからな。」

「明らかに2人分ですよね、ドリンクもポテトも二つですし…」


「良いから喰え。

俺も喰うから先に選べ。」






食後


幸大は少女と別れて家に帰った。


「身寄りのない家出少女…か。」

ベッドにうつ伏せに寝転がる。


「家出少女が可哀想ですか?」

「可哀想ってわけじゃない。」

「じゃあ…可愛かったですか?」

「そうだな、かなり可愛かった。」

「私のこと買いたいですか?」

「そうだな、買いたいかも…

って待て!!」


幸大が飛び起きた。

部屋には家出少女。

「また会いましたね。」

「いや、どうやって部屋に?」

「窓からです。

外側からも開けれる窓で助かりました。」

「まぁな、二階だから泥棒も入りづらいし何よりも夜中に出掛けた時に戻るとき便利だ。

親にバレない。」