某所


「ここが私の実家よ。」

桂木が案内したのは大きな屋敷。


「ただいま。」

桂木を先頭に皆が屋敷へ入る。


「おかえり、優衣。

そろそろ着くと思って待ってたよ。」

4人の男女がそこには居た。

「こっちが私の両親。

こっちが祖父母よ。」

桂木が言う。

「てめぇが岡田だなぁ?


ワシの可愛い孫に手を出しおって海に沈めたるわい!!」


祖父が幸大を襲おうとする。


「お祖父ちゃん!!」

桂木が頬を膨らまして怒る。

「ああ、いや…すまん。

ほ〜ら、仲良しじゃって。」

幸大と無理矢理肩を組む。

「…。

おい…貴様。

今、孫に『怒った顔も可愛いなぁ』とかおもったじゃろ…」

「んなの、思ったに決まって…


って!?

まさかあんた翡翠の眼か!?」

「む!?

何でわかった!?」



「え…じゃあ、岡田君は私の怒った顔も可愛いなぁって…」

桂木が顔を赤くして言う。


「もしかして皆さん翡翠の眼の吸血鬼なのですか?」

咲子が言う。

「ええ。

まぁ、単なる偶然かもしれませんけどねぇ。」

祖母が言う。


「皆さん疲れたでしょう?

部屋を用意してますから。」

母が案内する。


「荷物は僕が持ちますよ。」

父が言う。


「おぉっと!

貴様。

家長の許しを得ずに家に上がるな!!」


「あぁん?

他の奴があんたに許可とったのは見てねぇけどなぁ?」

「女性は許可なく入れたるわい!!」

「男女平等だコラァ!」


「二人とも、先に言ってますよ。」

祖母が立ち去る。