結局


「この溝…気になって寝れない。」


二つの布団をくっつけた真ん中で寝る幸大。

「寝れないのは布団の溝のせいですか?」

咲子が言う。

「美少女2人に挟まれてるから寝れないんじゃないのかなぁ?」

クーニャが言う。


「つーか、手を繋ぎながらじゃ寝にくいから離せ。」

幸大が言う。

「前は抱き合ってでも眠れましたよ?」

「えぇ!?


…幸大君〜。

初耳だなぁ…。」


ぎゅっ。

クーニャが腕に抱きつく。

「動きづらいから離れろ。」


「眠くて聞こえないなぁ〜。」

クーニャが言う。

「聞こえてるじゃねぇか。」

「幸大さん…腕を真横に。」

咲子が幸大の腕を動かす。

「よいしょっと。


恋人の醍醐味は腕枕です。」


「腕が痺れるだろ。」


「む〜!」

ぎゅぅっ。

クーニャが怒って強く抱きつく。


むにゅっ。

「な!?

クーニャ…少し力を弱めろ。」

「痛かった?」

「痛いとかじゃなくて…」


「ん?


…。

ふぅん…」


ぎゅぅっ〜。


クーニャは力を入れずに体をさらに密着させた。


むにゅぅっ〜。


「クーニャ…わざとだろ…」


「ふふん…

咲子ちゃんとは違う楽しみ方だよぉ。」

「いい度胸ですね…」

咲子が言う。



「頼むから眠らせてくれ…」