「気分の問題よ。

それに私みたいな美女が首筋に噛みつくのよ?

興奮して鼓動が早くなったらたくさん血が送られるからたくさん吸えるし。」


「別に血が無限だし…

好きなだけ吸ってくれて構わない。」

「本当?」

「ああ。

だが、今回だけだ。」

幸大が首筋をだす。


「じゃあ…」

姫野が抱きつく。


「な!?

抱きつく必要はないだろ…」

「血をくれる御礼よ。」

「安いな…」


「いただきます…」


かぷっ…

「いたっ!」


ちうちう…


「…。」

ちうちう…

「まだか?」

ちうちう…

「普通の人間ならそろそろ致死量だが…」

ちうちう…


「長い…」


「ぷはっ!


ふぅ…

お肌もキレイになったし、調子も良いし。


助かったわ。」


姫野が離れる。

「長いっての…」

幸大が再び榊パパを背負う。


「それにしても、動脈の血は美味しいわ。」

「お前、今まで飲んだこと…

もしかして…」

「両方の血管から飲ませてもらったわ。

ま、最初以外は動脈からだけど。


飲みやすいし美味しいし…


それに本当に無限の血液みたいね。」

「そうじゃなきゃ死んでるよな、俺。」

「せいぜい気絶するくらいよ。」
「それでも危ないって。」