「どんな野郎だろうなぁあああ」
とか、
「パシリにしようぜえ」
だとか、好き勝手いってる。
パシリに出来るモンならしてみろってんだ。
「雅さん、入ってください」
そう言われ、あたしはガラッと開けた。
一斉にあがる感嘆の声。
「桜庭雅です。よろしく」
よろしくしたいわけじゃないけど。
これが礼儀ってモンでしょ?
「雅さんの席は、窓側の一番後ろです」
お、いい席じゃん。
結構寝れる~!
あたしは席へと向かった。
「キミ、綺麗だねー。
彼氏とかいる?」
金髪のヤローが聞いてきた。
「いないよ」
あたしがそう答えると、途端に嬉しそうな顔をした。
「じゃあ彼氏候補な!
オレは青村巧(アオムラ-コウ)」

