『探せ。 守ってやりてえって思うヤツを。 そして、守り通せ。 それができるヤツが、”本当に強い”ヤツだ』 そう言って、ポンッと桜の頭に手をのせ、わしゃわしゃと撫でた。 ……あたしにも守りたいと思うヤツがいた。 守るためなら、この手がどんなに汚れても構わない。 それぐらい、大切にしてたヤツだった―――――――――。 今のあたしには、守りたいヤツがいない。 ……だからあたしには”喧嘩をする資格”がない。