「…どうしよう」


「香那。何やってんの？」


「高瀬くんにどうやって告白しよー！？」



香那は高瀬くんに絶賛ベタ惚れ中です…。



「どうでもいいんじゃない？」


「何その適当さ！！もう！！結衣は恋してないから分かんないんだよ！！」



恋してない…ねぇ。

一応…好きな人っぽいのはいるんだけど…。



「何やってんの？」


「ぎゃっ！！」



なんでこのタイミングで現れるかなぁ？



「矢澤くん…。何？」


「愛想悪いなぁ」


「うるさい。用件は何さ？」


「ノート貸して？」


「またー？はぁ…。はい」


「サンキュー」


「ちゃんと返してよ？」



こんな思ってもないこと言って話を引き延ばしてみる。



「いつも返してんじゃん」


「落書きしないでよ？」


「してませーん。してほしいなら、するけど？」


「バカ。あっち行け！！」


「言われなくても…」



行っちゃった…。

あたし、全然不審な態度とってないよね？うん！！



「ねぇ…。結衣たち付き合ってる？」


「は！？」



あっ…。今の驚き方は不自然！？



「なわけないじゃん！！」


「でも、クラスの女子はみんな言ってるよー。矢澤くんは結衣を狙ってるって」


「はー？」



こんな風にうんざりしてるフリをしてみる。



「あたしもそう思うし」


「なわけないじゃん！！もう、あんなの嫌いだし」


「ふーん。まぁ、矢澤ファンに刺されないように気をつけてね」


「怖いんだけど…」