俺は急いでまわりを見渡してみた。
空いている席は――――
俺が座っているのは一列に長い席の一番端。つまりBOX席じゃないほう。
しかも隣が空いている。
俺の隣が空いてますよ!
そんなこと言えるわけないけど。
ほかにもまばらだが空いている席がある。
あわよくば隣に座ってほしいが、まぁ叶わないだろう。
あまりじろじろ見るのは失礼だと思い、俺は彼女から視線を外した。
それからしばらくたった頃、彼女はある意味俺の隣にいた。
彼女は席には座らなかったのだ。
一番端に座っている俺の隣、席の無い方で彼女は外を見ながら立つことを選んだのだ。



