駆け込み乗車はお止めください




俺は急いでまわりを見渡してみた。


空いている席は――――



俺が座っているのは一列に長い席の一番端。つまりBOX席じゃないほう。


しかも隣が空いている。


俺の隣が空いてますよ!


そんなこと言えるわけないけど。


ほかにもまばらだが空いている席がある。


あわよくば隣に座ってほしいが、まぁ叶わないだろう。


あまりじろじろ見るのは失礼だと思い、俺は彼女から視線を外した。



それからしばらくたった頃、彼女はある意味俺の隣にいた。


彼女は席には座らなかったのだ。


一番端に座っている俺の隣、席の無い方で彼女は外を見ながら立つことを選んだのだ。