「それにしてもさ」 「ん?」 「ほんと、優波って分かりやすいよね」 そう言ってニッと和奈はほほ笑む。 前からずっと変わらない笑い方。 「何が??」 「だってさ、ここって零先輩の通ってる大学の近くじゃーん!」 「なッ!!」 「まったく、知らないとでも思ったー??」 和奈は得意げに言った。