「なんで和奈ちゃんが“零先輩”なのに、優波は“先輩”なの」


拗ねたように言う先輩を少し可愛いと思ってしまった。


「えッ!?名前で呼んでもらってないんですか!?」


和奈は大きな目をさらに大きく開け、先輩に聞いている。


「そーなんだよー。なんか呼んでくれないんだよ」


「ちょッ!なんでなの、優波!!」


和奈を見方につけた先輩はどこか強気だった。