和奈の様に恋愛に詳しくなくても…


私は、先輩と一緒なら大丈夫だと、胸を張って言える気がする。


「帰るか?」


気づけばあたりは暗くなり始めていた。


でも……


「もうちょっと一緒にいたい…」


長い時間一緒にいたからか、少し離れがたかった。


相変わらずあたりは静か。


「誰と“もうちょっと一緒にいたい”わけ?」


「零先輩と」


「…たく、明日からは“零”って言えよ?」


静かな公園に笑い声が響いた。