「…さっ!い、行くか!!」


「え!?…あ、はい…」


さっきの甘い雰囲気はどこかへ消えた。


先輩は私の手を強く握ったまま歩きだした。


私は熱を持った頬を、冷たい手で冷やした。


バカみたい……


1人で期待して、舞い上がって、落ち込んで…。


私より少し前を歩く先輩に、寂しさを感じた。


私も早く、先輩に追い付きたい…。