「ねぇ!…聞いてほしいことがあるの」


私に引きとめられた和奈は、驚いたようで…


目を大きく開けている。


しばらくしてから和奈の顔には笑顔が浮かんだ。


「なぁに??」


そう言って、私の隣に再び腰掛ける和奈。


「三浦がね…電話してたの」


「うん」


「その…電話のね……」


「うん」


和奈はあいずちを打ちながら聞いている。