和奈に言われた通りに話す。


「ダメ…??」


これ、ぜったい私のキャラじゃない…


先輩はスッとポケットから手を出した。


「ダメなわけないじゃん」


そう言って私の手をとった。


男の人の手が、こんなに大きくて


こんなに温かいなんて知らなかった。


ドキドキと大きく心臓がリズムを刻む。


こんなに緊張するなんて……


思わなかった。