「夕羅さん…」



その言葉と同時にわたしの腕を掴んでいる黒髪を蹴り上げて空海涼が死んだ場所まで走った。



「夕羅さん!!」



「ぃって…」




愧神は荒神がいたことが想定外だったのか、驚いてだれ一人わたしの事を気にかけていなかったため、タイミングは完璧だった。




空海涼が死んだ場所には沢山の花束と斎場こういちが空海涼を殺す時に使ったナイフが置いてあった。




それを拾うと、自分の首にナイフをたてた