生徒会の追っ手のない安全な場所まで逃げ込んだ所で。

「…あぁ…もしもしぃ?」

ヴリトラは携帯を取り出して電話をかける。

「俺だよぉ、ヴリトラぁ…失敗しちゃったぁ…いやぁ、やるねぇ生徒会長…博士や変装上手の女子生徒の手まで借りてぇ、相当用意周到にしたんだけどさぁ…」

ヴリトラが言うと、電話の向こうの相手はクツクツと笑っているようだった。

「大したもんだよぉ、彼女ぉ…天スポ編集長の僕とぉ、世界を牛耳っている組織の一員ん…『Q』の君が組んでも太刀打ちできないんだからさぁ…」