天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ

まぁ手頃な名も無き生徒会役員を指定して、変装メイクを施してもらうヴリトラ。

「こんなメイクして何すんの?」

金髪美女の質問に。

「結果が出たら天スポに書くよぉ」

黒い笑みを浮かべながらヴリトラは言った。

…メイクが完了し、ヴリトラが化ける生徒会役員は何食わぬ顔をして廊下を歩く。

向かう先は生徒会室。

そう。

彼は入手した自白剤を生徒会長に投与し、疑惑の恋人の名を自白させる気でいた。

生徒会役員のメイクを施したのも、役員ならば月に警戒される事なく近づける為。

流石腹黒は用意周到だ。

これならば作戦は成功するに違いない。

…月が只の生徒会長ならば。