グルンと白目を剥き、ガクガクガクッと大きく痙攣する博士。

ややあって。

「ボクノナマエハミカヅチシジマ、テンジンガクエンサンネンセイ、シュミハケンキュウ、トクギハジンタイジッケン、スキナモノハジュウジュンナヒケンシャ、キライナモノハケンキュウノジャマヲスルヤツ、タカラモノハセイフカラパクッテキタサツジンウイルス」

抑揚のない声で洗いざらい白状し始める博士。

所々犯罪めいた独白もしているが気にしない。

「成程ぉ…こいつは効き目がありそうだねぇ…」

ニヤリと笑うヴリトラ。

彼は個人情報垂れ流しのままの博士を置き去りに、自白剤を手にして理科実験室を出て行くのだった。