「別にぃ」

笑みを絶やさないまま、ヴリトラは博士の言葉を否定する。

「怨恨なんて感情持った事がないねぇ…そんな事に熱くなってどうするのさぁ?俺は人生を面白おかしく生きていければいいのさぁ…」

ヴリトラが龍太郎達についたのだって、大した意味はない。

生徒会長の恋人にしても、天スポのネタとしていいから嗅ぎ回るだけで、個人的には誰が誰と付き合っていようがどうでもいいのだ。

が、敢えて言うなら。

「さっきも言っただろうぅ?いつも澄ました顔している生徒会長がぁ、恥辱に泣き崩れる顔が見たいのさぁ…」

笑みが高笑いに。

ヴリトラは額に手を当てて声高く笑う。

「俺はぁ、他人が苦しむ顔を見るのが大好きなのさぁっ」