天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ

「俺はともかく…」

翡翠の手から、木刀を引き抜く宜虎!

「武じぃまで愚弄するんじゃねぇや!」

すかさず横薙ぎの一撃を繰り出すが。

「動きはいい、太刀筋もいい、だが」

難なく翡翠はその横薙ぎを回避する。

「脇差や小太刀の類は使い慣れていないか?間合いを読み損ねているようだな」

「うるっせぇってんだ!」

更に一歩踏み込み、右片手一本刺突!

これを。

「にわか仕込みの技で、俺を仕留められると思うな」

翡翠は木刀を掴むと同時に、一本背負いの要領で投げ飛ばす!

「ぐぅっ!」

硬い廊下に叩きつけられ、流石の宜虎も呻き声を上げた。