天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ

手にしているのは、半分に切断された木刀のみ。

それでも。

「でりゃあぁあっ!」

その木刀を脇差のように操り、宜虎は打ち込む!

が。

「温い」

所詮は木刀、しかも本来の長さのないもの。

翡翠は素手…しかも片手で木刀を受け止める。

「小僧、貴様やる気があるのか?それとも…」

動きを止めてしまった宜虎の腹に、蹴足を叩き込む翡翠。

声こそ上げないものの、宜虎が表情を歪めた。

「藤原翁は、得物に頼るようなシゴキ方しかしていないのか?」