ガクリと膝をつく疾風に対し。

「っ…っっ…っっっっっ…」

龍太郎は白目を剥いてひっくり返る。

どんなに石頭でも、パワードスーツのヘルメットに頭を叩きつけたのだ。

平気な筈がない。

しかし、龍太郎は目的を果たした。

疾風の足止め。

勝負は引き分けではあるものの、彼はきっちり役目を果たしたのである。

「ちっ…」

疾風はもう一度舌打ちする。

自分の身を省みない喧嘩っぷり。

やっぱりコイツはスペシャルバカのフルボッコだ。