「しかし」

宜虎が口を挟む。

「確かに生徒会副会長に接触するってぇと、ちと難儀だな…『奴』も待ち構えているだろうし…」

銘刀・川蝉を携える体育教師を思い出して歯噛みする宜虎。

「翡翠と疾風は、俺と宜虎で何とか足止めするしかねぇな…あとの四人で真相を暴いちまってくれ。何なら生徒会長に直接問いただすのが手っ取り早いかもしれねぇ」

戦闘は専門家が引き受けるのが一番。

スペシャルバカでもそのくらいは理解出来ているようだった。

そんな中。

「なぁ、今更だが…」

遥が重い口を開く。

「生徒会長の恋人…そこまでして暴く必要があるのか?」

「本当に今更だねぇ」

クックッと笑うヴリトラ。

「決定に変更なし!」

隊長の美葉が言い切った。

「ここまで来たら、絶対に真実を突き止めてやるわ!」