天神学園高等部の奇怪な面々Ⅹ

そんな彼らを目の前に、翡翠は無人の野を往くが如し。

躊躇う事なく歩を進め。

「どけ」

意外にも宜虎や龍太郎を押し退ける。

そして。

「ぎょひぃぃいぃぃっ!」

月人の鼻先に、川蝉の青みがかった刃を振り下ろした!

「職員室で明日の授業の準備をしていたら…聞こえたぞ…貴様…こはくと昼下がりの情事だと…?」

どんだけ地獄耳だアンタ。