次の日。


「ね~美雨! 新しく彼氏できたんだぁ」

嬉しそうに走ってくる子はあたしの親友、杉原美由紀。

割とすぐに彼氏が入れ替わる。

でも付き合ってる時美由紀は本気だから、
美由紀が遊び人というわけではない。

よく美由紀のことを知らない人に

『杉原さんって遊んでるイメージがあるからちょっと…』

と言われるが、絶対にそんなことはない。


「またぁ? 相変わらず早いね」

「それでね、美雨に紹介したいの!」

「いいけど…」

「じゃ、呼んでくるね!」

い、今?

無茶なところは小学校のときと変わらないなぁ。

そんな美由紀に、あたしは自然と笑顔になった。


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それにしても、誰だろ…。

美由紀の新しい彼氏さん。


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壁にもたれながら美由紀を待っていると、日南君が視界に入った。

「日南君! おはよう!」

あたしの声に気付き、こっちを振り返る。


「あ、おはよう。誰か待ってるの?」

「美由紀だよ。新しい彼氏連れてきてくれるんだって」

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「一樹だよ」

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一樹…?

「一樹だよ、杉原の彼氏」

井上君が?

意外だな…。同じクラスじゃないのに、どこで知り合ったんだろ?


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「美雨! 連れてきたよ!」

あ、美由紀だ…。

「私の彼氏、」

「北条さんじゃん!」

「知ってるの? ならいいや。ってことでこれからよろしくね!」

「うん」

そう言って美由紀と井上君は去っていった。