「…もっとふわふわした雪がいいなあ」

「そうだよね! 羽みたいにふわふわした、真っ白な雪!」

「うんうん! 分かる!」

雪の話で盛り上がるのは小学校以来かも。

あたしはくすりと笑ってしまった。

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「もう二学期も終わりかー…」


「そうだね…早いね…」


窓の外を二人でぼーっと眺めながら、一年の終わりをしみじみと感じた。


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「そうだ! 年賀状出すから住所教えて?」

「いいよ。えと…」

あたしはポケットから出したメモ帳を一枚ちぎって住所を書いた。

「ありがと♪ オレは…」

井上君もあたしのメモ帳に住所を書いた。

「じゃ、送るね!」

「うん」

「おーい、みんな座れー。授業始めるぞー」


メモをひらひらさせながら、井上君は自分の席に戻って行った。

年賀状かー…。

涼介にも出そっと。明日会った時に聞こう。

美由紀にも聞かなきゃ。引越ししたらしいんだよね。


なんだか新年にうきうきして、授業を全く聞いていなかった。