高校一年生の冬。

あたし、北条美雨は、
隣のクラスの男の子、日南涼介君に恋をした。


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高校でのはじめての音楽祭。

タクトを振る彼に一目惚れした。


その時のピアノを弾いていた人も格別にうまかった。

その子の名前は井上一樹君。


二人は親友で、学年の女子の中でも人気コンビだった。


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背が178センチと高く、少し人見知りで照れ屋な日南君。

背はあまり高くなく、子犬みたいな笑顔がかわいい井上君。


日南君に近づきたかったけれど、あたしには接点がひとつもなかった。

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だけどあの時、あたしにチャンスが訪れた。