家に帰ると、メールが一通届いていた。

知らないアドレス…。

不思議に思ってメールを開けると、日南君だった。


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題:日南です


本文:杉原からアド聞いた。

これからよろしくな♪


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「絵文字とか使うんだぁ…。音符…かわいい」

たった二行だったけど、冷えていたあたしの心はまたぽかぽかと温もった。

あたしは携帯を眺めて微笑んでいた。胸にぎゅっと抱きしめて笑う。


「幸せ…」


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題:Re: 日南です


本文:これからよろしくね♪

今日は傘ありがとう。


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返信には二十分も迷った。

だけど、最終的には簡潔にして、傘のお礼も入れておいた。

「返信来るかなぁ」

そう言ったとたん、携帯がメールを受信した。


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題:Re: Re: 日南です


本文:どういたしまして。

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返信速いなぁ。意外。

自然に笑みがこぼれる。


ついには、近くのソファーにダイブした。

そうしたら、キッチンにいるお母さんに

「美雨、何やってるの! 埃が立つでしょ!」

「ごめんなさぁい」


怒られちゃった。でも、それくらい嬉しいんだもん。


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日南君の着信音、変えようかな。彼女でもないのに、変かな。


さんざん迷った挙句、あたしは日南君の着信音を変えることにした。

昔からあたしが好きな曲。

落ち込んだ時とか、悲しい時に何回も何回も繰り返し聞いた、大好きな曲。


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今日はとてもいい日だったな。

あたしはこう思いながら眠りについた。

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どんどん運命が壊れてきているとは露知らず。