ぷあんと間抜けな音を出しながら、電車が入ってきた。
乗り込むと、むわっと生暖かい空気があたしを包み込む。
中もプラットホーム同様がらがらで、たやすく座ることができた。
案の定、日南君も隣に座る。
日南君は疲れているのか、うとうとしている。
あたしは窓の外を眺めながら、ぼーっとしていた。
.
.
電車の中だけ時間が止まっているかのようで、なんだか不思議。
ずっとこのままだったらいいのになぁ。
.
.
.
ずっとこのまま、日南君と…
「~駅、~駅」
日南君の降りる駅だ!
「日南君、起きて、日南君!」
「んあ…?」
小さなあくびをしながら起きる日南君。
「もう降りなくちゃいけない駅だよ!」
「え、マジ? サンキュ、北条。また明日」
そう言って降りていく後姿を見ながら、
あたしはまた窓の外を眺めはじめた。
けれど、もう外は暗く、
電車の中の光を反射してあたしの顔しか見えなかった。
まるでこの世界にあたし一人しかいないみたい…。
さっきは日南君もいたのにな。少しの寂寥感を感じた。
.
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気持ちよくまどろんでいると、あたしの降りる駅に着いた。
プラットホームに降り立っても、変わらず人はいない。
外も時間が止まっているみたいだ。
.
.
.
.
.
.
.
「寂しいなぁ」
独り言は独り言。あたしの小さな独り言は薄暗い外気に溶けていった。
乗り込むと、むわっと生暖かい空気があたしを包み込む。
中もプラットホーム同様がらがらで、たやすく座ることができた。
案の定、日南君も隣に座る。
日南君は疲れているのか、うとうとしている。
あたしは窓の外を眺めながら、ぼーっとしていた。
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電車の中だけ時間が止まっているかのようで、なんだか不思議。
ずっとこのままだったらいいのになぁ。
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ずっとこのまま、日南君と…
「~駅、~駅」
日南君の降りる駅だ!
「日南君、起きて、日南君!」
「んあ…?」
小さなあくびをしながら起きる日南君。
「もう降りなくちゃいけない駅だよ!」
「え、マジ? サンキュ、北条。また明日」
そう言って降りていく後姿を見ながら、
あたしはまた窓の外を眺めはじめた。
けれど、もう外は暗く、
電車の中の光を反射してあたしの顔しか見えなかった。
まるでこの世界にあたし一人しかいないみたい…。
さっきは日南君もいたのにな。少しの寂寥感を感じた。
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気持ちよくまどろんでいると、あたしの降りる駅に着いた。
プラットホームに降り立っても、変わらず人はいない。
外も時間が止まっているみたいだ。
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「寂しいなぁ」
独り言は独り言。あたしの小さな独り言は薄暗い外気に溶けていった。
