教室に戻ろうとしたら、日南君に引き止められた。
「杉原、泣いてた…」
「井上君と、別れたらしいの」
「…どうして」
日南君の手は少し震えていた。
「井上君に、好きな人がいるらしいの」
「!」
日南君は何かに気付いたようなそぶりをした。
.
.
.
「何か知ってるの?」
自分でも怖いくらい低い声だった。
「知らない。一樹の気持ちなんか、俺は知らない」
.
.
「ごめんなさい。もう聞かない」
「大丈夫。…今日、部活ある?」
あたしに気を使って話題を変えてくれた、
「今日はないよ」
「じゃあ、一緒に帰ろうよ?」
日南君の優しさが。心が。
「うん…。分かった。じゃあ放課後。また」
笑顔が。
「…またね」
あたしの心にじんわり染みこむ。
それはあたしの暗い心に光をともす。
.
.
.
あたしはあなたが好き。
「杉原、泣いてた…」
「井上君と、別れたらしいの」
「…どうして」
日南君の手は少し震えていた。
「井上君に、好きな人がいるらしいの」
「!」
日南君は何かに気付いたようなそぶりをした。
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「何か知ってるの?」
自分でも怖いくらい低い声だった。
「知らない。一樹の気持ちなんか、俺は知らない」
.
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「ごめんなさい。もう聞かない」
「大丈夫。…今日、部活ある?」
あたしに気を使って話題を変えてくれた、
「今日はないよ」
「じゃあ、一緒に帰ろうよ?」
日南君の優しさが。心が。
「うん…。分かった。じゃあ放課後。また」
笑顔が。
「…またね」
あたしの心にじんわり染みこむ。
それはあたしの暗い心に光をともす。
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あたしはあなたが好き。
