行きたいところ。


それはあたしの母校。


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色々な思いのつまった三年間を過ごした場所。


あいさつをたくさん交し合った靴箱。


みんなで笑いあった教室。


ピアノで泣いた音楽室。


あたしの世界の美術室。


あたしの全てが全部…全部つまった大切な宝物。


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あたしは美術室の重い扉を、ギギィッと開けた。

絵の具や木の香りがした。


胸いっぱいに吸い込む。

体の中に入ってくる感触。


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懐かしい。

血に溶け込んで、体中を駆け巡る。


様々な思い出が走り出す。

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「美雨…?」


突然の声にびくっと震える。