「これ…!」


メダル…!


「はい。今日のお礼です」

「ありがとうございます!」


血が上るくらい頭を下げる。

弟さんはくすりと笑っていた。


ドアベルをカランと鳴らして店を出る。

あたしはメダルをきゅっと握り締めて、大切に持ち帰った。


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その帰り道。

一件の着信が入っていることに気がついた。


「…大学から…?」


留守電が入っていたので聞いてみる。


大事な用件があるので、すぐ来い、とのこと。


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え…何…?

あたし何かした…?


もしかして遅刻のしすぎとかで退学?

嫌!


様々な思いをはせながら、あたしは不安げに大学へと向かった。


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そこで大きな決断を迫られることになるなんて思いもせずに。