手代木は二十日ぶりに東京に戻った。


妹を救出しなければならなかった。


『とりあえず、兵部省に行ってみるか』


手代木は兵部省の建物に向かった。


出入り口には、衛兵がいた。


手代木は、物陰からどんな人が出入りするか観察した。


軍服姿の軍人が多いが、時には民間人らしく人もいた。