カラス君と黒猫さん





「っ、」




笑顔だった黒猫さんから一瞬、表情が消える。

そして、ふらりと倒れこんで、ベッドへダイブ。


「黒猫さん?!」

「さむい」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」




寒いのか、丸まり始めたのを狙って、脇に体温計を挟んだ。



「む」

「うん、測ろうね。」

「あい。」



大人しくなった黒猫さんを見て、何となく安堵。



(あああ調子狂う・・・・・・・・。)




それから5分位経って、黒猫さんの体温計が鳴る。




「見せて」

「やーだー」

「何がやなの」


またふざけはじめた黒猫さんから体温計を奪って、驚愕。




「さんじゅうきゅうてんに」

「39.2?!黒猫さんそんな熱あってそんな喋れるの?!」




マズい。これは寝かせないと。