カラス君と黒猫さん






ベッドに戻り、バスタオルを片付ける。


黒猫さんが寝ていた所がまだ熱い。




(薬、あったっけ)




薬箱の中を漁ってみた。

風邪薬の一つや二つ持ってるはず。
確かこないだ使った・・・・・・・・・、



「あった」



使いかけ、よし、使用期限も切れてない。


風邪をしょっちゅう引くこの体を恨んだ事は何回もあるけど、今だけは感謝。






(黒猫さん・・・・・・・・・・死んでないよね)





薬を用意しながら、そう思う。

いやでも、何で今こうなってるんだろう。
黒猫さん勝手に家に連れてきて、熱出さして、看病。


彼女が元に戻ったら何か怒られそう。





ふと、昨日の出来事を思い出す。



(知恵熱・・・・・・は無いか)



考えすぎだ。
そう頭を振った時。