「お邪魔します……」
「適当に靴脱いで上がって。すぐ風呂ためるから!」
そんなコトをするわけじゃないのに『風呂ためる』という言葉に反応して赤くなる頬を隠す。
男不信…なんだから。
だって昨日の今日だよ?
そんな簡単に知らない男に土足で踏み込まれてたまるかっ!
「……なにしてんの」
「何でもない…」
不思議そうに玄関を覗かれて、靴を脱いだ。
「あ、ねぇっ」
「ん?」
「あたしタイツも濡れてるからこのまま上がったら家びしょびしょになるよ…」
「あぁ、そっか。ほいっ!」
バサッと掛けられたバスタオルから、いつもと違う匂いがする。
当たり前なんだけど……ドキドキする。
あたしこの部屋来てから絶対おかしいっ……

