一週間がたって。

毎日、消して消して消しまくる日々。充実した日々。輝かしい日々。


学校のトイレで、タバコを吸っている男子連中。

なに粋がっちゃってるの?タバコなんか吸ったって、肺ガンになる確率増えるだけだよ?

それに、吸うんだったら、もっと堂々と吸えばいいじゃない。コソコソ、隠れてなんかじゃなくてさ。

ごしごしごし。ごしごしごし。


女子テニス部の部長さん。すごく美人で、優しそうな人。

わたし、今まで帰宅部だったけど、突然、運動部に入りたくなった。テニス、いいかも。

てくてくてく。

すいません、入部希望なんですけど。

「無理無理。あなたみたいなのじゃ、絶対長続きしないから。ほか探してくれる?」

ごしごしごし。


最近のわたしは、学校が終わったら、駅前の繁華街に、よく行くようになった。

相変わらず寂れているけど、それなりに人はいるんだよね。

……、邪魔。

ごしごしごし。

あ。

しまった。いくらなんでも今のはひどかった。

なんとなくすぎたし、そもそも、どんな人を消したのか、もう覚えてないし。


「いらっしゃいませ。店内でお召し上がりですか?」

お腹がすいてもいないのに、ファーストフード店。除消が

「肉、食イテエ」

なんて、いきなり言い出すから。

この神様、食べなくても死なないくせに、肉はやたらと食べる。

見た目がアレなだけに、とてもとても、食欲がなくなる光景を目の当たりにさせられる。

だから、わたしがお腹をすかしていないときしか食べさせてあげない。

メニューを見ながら、うんうん唸っている除消。

前にわたしが、勝手に一番安いのを頼むとブチ切れたので、黙って待っている。

「あのお、早く決めてくれません?後ろ、待ってますから」

……、は?

目の前には、憮然とした表情の店員さん。女子高生のバイト?

このバイトが言ったの、今の?

なにそれ、客に対する態度なの?

ごしごしごし。

……って、わたしが言う前に、除消が消しちゃっているし。