次の日から、あんずの闘病生活が始まった。 でもあんずは、一回も弱音を吐かなかった。 抗がん剤治療で髪が抜け落ちても、激しい嘔吐に襲われても。 あんずは、治ると信じていた。 もちろん俺も、そんなあんずの姿をみて、治ると確信していた。