その日は、何とか気持ちを落ち着かせて、あんずとバイバイした。

それからまた数日たったある日、今度はあんずから家に来た。

「...由衣、あたし明日から入院なんだ」

「・・・」

「あのさ」

「うん?」

「絶対治るよ。あたし強いから!!」

あんずは満面の笑みでそういった。

その言葉は、俺が言わなくちゃいけなかったのに。