ハッ 我に返って柚を見やれば、頭にクエスチョンマークを浮かべている 「やっぱ何でもねー。」 何言ってんだろ俺…… いたたまれなくなった俺は、背中にしがみつく柚を振り払ってすぐ前の学校目掛けて駆け出した 「待ってよ!」 後ろから呼び止める声が聞こえたが、恥ずかしくて見せられない顔を隠しながら聞こえなかったフリをした ーー…君が今にも泣き出しそうな顔をしてる事も知らないで